大会長 荒木 和之
昭和大学歯学部口腔病態診断科学講座歯科放射線医学部門 教授
このたび NPO 法⼈⽇本⻭科放射線学会第 2 回秋季学術⼤会を 2021 年(令和 3 年)10⽉29⽇(金)から 31⽇(⽇)までの 3 ⽇間にわたり東京都品川区旗の台の昭和⼤学上條記念館で開催させていただきます。昨年から流行しだした新型コロナウイルス感染症(COVID19)の終息が見通せない中ではありますが、On-site の必要性を考え広い会場で間隔と換気に十分に注意し開催する準備を進めています。ただ、今後の状況によっては柔軟に対応したいと考えています。
今回のテーマは「ニューノーマルにおける⻭科放射線-コロナ後の世界で⻭科放射線専門医に必要とされる能力を考える-」とさせていただきました。令和の時代に入り 3 年目をむかえます。新型コロナウイルスの流行など⻭科医療を取り巻く環境は平成の時代と比べると⼤きな変化が進むと推測されます。⻭科放射線医学も近年⻭科用コーンビーム CT の導入や画像診断への AI の応用など発展してきています。また秋季学術⼤会はこれまでの歴史から会員の教育研修も⼤きな要素を占めています。そこで本⼤会ではこれまでの⻭科放射線の発展を振り返りつつこれからの⻭科放射線医の身につけるべき知識の一助となればと思いいくつかの講演を企画しました。30 ⽇(土)の特別講演として鶴見⼤学の小林馨先生には⻭科放射線学の発達史をお話しいただきます。また、昭和⼤学医学部の髙宮有介先生には医療⼈の身につける倫理の一環として緩和ケアのお話しをいただきます。さらに⽇本⻭科⼤学の石垣佳希先生には⻭科医療におけるリスクの要因やそれを防ぐ方策についてお話しいただく予定です。また、31 ⽇(⽇)には教育研修会として新潟⼤学⼤学院医⻭学総合研究科の林孝文先生に超音波診断について、元⽇本⻭科⼤学准教授の佐藤健児先生にエックス線被曝の管理について、国立がん研究センター中央病院放射線診断科科長の楠本昌彦先生に隣接医学としての胸部の画像診断についてお話しいただく予定です。これらのご講演は、新たな⻭科専門医制度に合わせた⻭科放射線専門医の専門領域研修および共通領域研修と位置付けられます。ぜひ多くの皆様にお聞きいただきたいと思っています。
源頼信が平忠常追討の際、旗岡八幡で旗揚げをして戦勝を祈願し、成就したことに基づく由緒ある旗ヶ岡(現旗の台)の地で、新型コロナウイルスとの戦いに世界が勝利することを祈りつつ、多くの皆様とお会いできることを願っております。